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何の前触れもなく猫が攻撃してくるレイジ・シンドローム(突発性激怒症候群)とは?


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レイジ・シンドローム(Rage Syndrome:突発性激怒症候群)またはレージ・シンドロームと表記されることもあります。猫の性格に関係なく、ある時期を境に突然攻撃が始まります。

レイジ・シンドローム(Rage Syndrome:突発性激怒症候群)

激怒症候群(突発性激怒症候群)とは、「特発性攻撃行動」の別称です。何の前触れもなくいきなり襲いかかる、原因不明の攻撃行動です。1990年代後半、イギリスでペットの行動治療をしている獣医師が、激しい攻撃を繰り返していた犬を診断し、「激怒症候群」と名付けたと言われています。日本の動物病院では「特発性攻撃行動」という診断名を使っていて、国内でも発症した犬は確認されています。

イングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを代表に、コッカー系に多いとされています。その為、スプリンガー・レイジ・シンドローム(Springer Rage Syndrome)とも言われます。

スプリンガー・スパニエルと名前がつく犬種はイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルとウェルシュ・スプリンガー・スパニエルがいます。

スプリンガーの意味:スプリンガー・スパニエルはもともと猟犬として鳥猟を得意とし、隠れている鳥を飛び立たせたり、撃ち落とされた獲物を回収したりと、優れた能力を発揮していました。そのスタイルからスプリンガー(飛び立たせる役)と名づけられました。

激怒症候群の特徴

通常の攻撃(優勢行動)とは、凝視→唸り→歯を剥く→歯を立てる→噛むですが、レイジ・シンドロームの場合は、いきなり噛みつきます。部分てんかんとも言われているので、しばらくして発作が治まれば通常の状態に戻るのが特徴です。

激怒症候群の4つの見極めポイント
  1. ある日突然攻撃が始まる

    本来の性格に関係なく、ある時期を境に突然攻撃が始まります。

  2. 攻撃のきっかけが一貫していない

    通常の攻撃行動は、怖いことや不快なことなど、必ず何らかの「きっかけ」があります。しかし、激怒症候群はそのようなきっかけがなかったり、一貫した理由がないのが特徴です。

  3. ウトウトと浅い眠りに就いているときに、攻撃が起きやすい

    てんかんの発作は、眠りが浅いときに起こりやすくなります。そのため、ウトウトと浅い眠りの状態からいきなり攻撃されることもあります。

  4. 威嚇せずにいきなり襲いかかる

    一般的な攻撃行動の場合、攻撃する前に低い唸り声を上げて威嚇をします。しかし激怒症候群の場合は前触れなく攻撃してくるため、制御するのが難しいと言われています。

激怒症候群の原因

犬の激怒症候群の研究によると、大脳の神経細胞に異常な電気的興奮が起こる「てんかん(癲癇)」の発作が原因で、激しい攻撃を起こしている可能性が高いとの報告があります。猫の場合も同じように「てんかん」が原因のひとつではないかと考えられています。もし「てんかん」が原因の場合、発作は眠りが浅いとき起こりやすくなります。そのため、寝起きの猫にいきなり攻撃されるケースもあります。

激怒症候群が猫にも該当すると判明したのは、近年になってからのこと。まだ症例が少ないため、猫に関してはそこまで研究は進んでおらず、不明なことが多いのが現状。しかし、少ないながらも「特発性攻撃行動」と診断されている猫がいるのは事実です。

治療方法

もしかして…と思ったら、まずはかかりつけの動物病院に相談をして専門医を紹介してもらいましょう。そこでカウンセリングを受けた後、検査をしてもらい、治療に入ります。

てんかんと診断されたら発作を抑える「抗てんかん薬」を処方してもらいます。それによって発作が抑えられることもあるようです。

誤解されやすい行動の例

猫から突然攻撃されたからといって、すべてが激怒症候群とは限りません。次に、勘違いされやすい行動について紹介します。単純な権勢症候群との鑑別が重要です。

恐怖性/防御性攻撃行動

猫は強く恐怖を感じると、身近な何かに攻撃を加えるようになります。たとえば、診察中に獣医さんを威嚇して、暴れて引っかいてしまうといった攻撃行動です。もともと臆病な性格の猫に多い攻撃行動で、激怒症候群とは関係ありません。

愛撫誘発性攻撃行動

優しく撫でていると気持ちよさそうにしているので撫で続けていると、いきなり噛んでくることがあります。猫はしつこく撫でられたときに「もうやめて!」と噛みついて意思表示をします。これは「愛撫誘発性攻撃行動」と呼ばれるもので、多くの飼い主さんが経験していると思います。しっぽを大きく振ったり「イカ耳」になったら撫でるのをやめましょう。

捕食性攻撃行動

猫には獲物を捕まえたいという狩猟本能があります。その為、寝ているときに布団からチラリと覗く人の手足を突然噛んでくることがあります。人の手足を獲物に見立てて、捕まえようと攻撃しているのだと思われます。激怒症候群ではありませんが、日頃から手足にじゃれつかせて遊んだりしていると、ますます狙ってくるので注意をしましょう。

転嫁性攻撃行動

例えば、地震で避難しようとして抱き上げた時、猫同士の喧嘩に割って入った時、鏡に映った自分の姿をほかの猫だと勘違いした時など。いずれも猫が何らかの刺激を受けたことによって気分が著しく高揚し興奮状態に陥っている最中に、たまたま傍に居合わせた人や動物に対して八つ当たり的に攻撃することがあります。

一見、激怒症候群に似ていますが、これは転嫁性攻撃行動と呼ばれるものです。また、同じ状況になった時に、攻撃を繰り返す猫もいます。

自己主張性攻撃行動

支配欲が強い猫では、「体を撫でてくれ」といった要求が通らなかったり自分の意に反したことをされた途端、その憤りを相手にぶつける自己主張性の攻撃行動を示すことがあります。気性の荒さに加えて普段から自分に関心を向けさせようと要求する行動が日常化していると、その疑いは深まります。また、転嫁性の攻撃行動のスイッチが入りやすくなっていることもあるとされています。この「自己主張性攻撃行動」の場合は、行動修正を目的とした行動療法が中心となります。